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芝生の病気
芝生に発生する病気には、様々なものがあるが、ここでは、主だった病気について解説します。

芝生の病気は、1年中通して発生しますが、特に春〜秋にかけての発生が特に多いです。特に病害菌が好む高温多湿の環境では注意が必要です。病害菌に対しては、殺菌剤などの薬剤を用いて対応します。予め、シーズンには、定期的に薬剤の散布を行うなどすることで、ある程度の予防を行うことも出来ます。
どの病気に対しても言えることですが、発見したら、即、対応を行ってください。また、病気の芝生をそのまま芝刈り機などで刈り込みを行わないように注意してください。芝刈り機によって健康な芝生まで病原菌に汚染されてしまいます。


・葉腐病
芝生の葉腐病は夏芝に発生するラージパッチ病と、冬芝に発生するブラウンパッチ病が存在します。
夏芝(暖地型芝生)に発生する葉腐病(ラージパッチ)は、主に春と秋に病害が発生し、特に日本芝での被害が大きい。主に、水溜り(排水不良)や、土壌成分(窒素の多施用など)が原因で発生します。その名の通り、パッチ(数十センチ〜数メートル)が発生し、徐々に範囲を拡大していきます。
冬芝(寒地型芝生)に発生する葉腐病は、ブラウンパッチと呼ばれ、暖地型芝生に発生するラージパッチ病とは、異なった病原菌が原因で発生します。梅雨時〜初秋にかけて発生します。ベントグラス葉腐病と呼ばれることもありますが、ベントグラスのみの固有病ではなく、寒地型芝生全てに発生します。茶褐色のパッチが発生し、早い速度で病害が進行します。ラージパッチと同様に、排水・土壌成分等が原因で発生します。


・葉枯病
葉枯病は、「犬の足跡」とも呼ばれ、梅雨時の発生が多い病気です。整地不良(水溜りなど)や土壌不良(窒素多施用・弱アルカリ等)などが主な原因となって病気を発生します。 症状としては、こぶし大程度の黒褐色のパッチが発生します。
葉枯病は様々な種類に細分されます。病害への対応が遅れると、最悪の場合、芝生が壊滅的な被害を受けてしまう場合もあります。


・擬似葉腐病
「春はげ病」や「象の足跡」、「イエローパッチ」と呼ばれる病気です。どれも同じ病原菌によって発症するのですが、症状や発生期の違いによって細分されています。
春はげ病は、その名の通り、春に発生します。春先の萌芽期になると、急激にパッチが発生します。この病気の場合、発症後の殺菌剤の散布は、あまり効果がなく、感染時期(晩秋〜初冬)に対応しておかなければいけません。
象の足跡は、主に梅雨時と秋に発生する病気です。数十センチの褐色のパッチが発生し、症状が進むと灰褐色となり枯死してしまいます。
イエローパッチは、初冬〜春先にかけて発症し、数十センチ程度のパッチが発生します。パッチの外周部分の生育が止まり、ドーナツ状に枯死します。
擬似葉腐病は、根部への影響は少なく、翌年以降は、ほぼ問題なく回復するケースがほとんどです。


・赤焼病
ピシウム菌が原因となる病気。ピシウム病もピシウム菌が原因なのですが、病状の違いから、通常は赤焼病は別に分類されています。
赤焼病は、ピシウムパッチや綿腐病などと呼ばれる病気で、発症初期には、パッチと共に肉眼で観察できる程度の綿状の菌糸が確認できます。病害の進行が非常に早く、伝染性も高いので、発症時の芝刈り作業は注意が必要です。夏場の降雨後など多湿時に特に発生しやすい傾向があります。


・ダラースポット病
ダラースポット病は、主に夏場に発生することが多い病気です。症状としては、赤焼病と酷似しており、綿状の菌糸と数センチ程度の小さいパッチが発生します。芝刈り機による伝染に注意が必要です。赤焼病と区別しにくいのですが、晴天時の夏場の発生ならば、ダラースポット病。逆に多湿時の発生ならば、赤焼病の可能性が大きいと考えられます。


他にも様々な芝生の病気がありますが、全てに対していえることは、発生時の殺菌作業と、感染予防の殺菌作業を忘れずに行うことです。ほったらかしで、芝生が全滅ということは、あまりないとは思いますが、せっかくの景観が損なわれてしまいますので、面倒くさがらずに対応してください。

※薬品を扱う際には、商品の説明文を熟読した上で、安全に利用してください。
主な殺菌剤の種類と主な効果
薬剤名 病名
葉腐病 葉枯病 擬似葉腐病 赤焼病 ダラースポット病 その他
セレンターフ水和剤
クリーングラス水和剤
グラステン水和剤
さび病
ロブラールフロアブル
カシマン液剤
炭疽病
雪腐病
プレビクールN液剤
ピシウム病
エメラルドDG
芝生のお手入れ 芝生の種類芝生の張り方については、別ページにて解説しています。